2011年度に於ける小松空港利用者数(国内線と国際線の合計でチャーター便も含む)が、約1,997,000人で、とうとう200万人を切ってしまった。200万人を切るのは20年ぶりのことである。
国際線だけを見ると、2010年の約112,000人から2011年の約120,000人と利用者数は増加しているが、国際線の利用者は全体の6%に過ぎなく、国内線の利用者減少が大きく影響している。
2003年までは、国内線利用者だけでも250万人を越えていたが、この年を最後に250万人を超えないどころか、2009年に200万人を切り、3年連続200万人割れの状況だ。
小松空港国内線の利用者数の約82%が羽田便で、羽田便の利用者減少が小松空港全体の利用者減少に直結している。実績を見てもピークだった2002年から羽田便は約50万人減少しており、全体の利用者の減少とほぼ一致している。
2011年の国内線利用者の減少要因の1つに、東日本大震災による羽田便の減少もあったので、来年か再来年に再び全体の利用者数が200万人を超える可能性もあるが、それ以降はもう200万人を越えることはないと思う。
と言うのも、2014年は北陸新幹線の開業予定だからだ。北陸新幹線が開業すると、金沢と東京間の所要時間が現行の3時間47分から1時間19分も短縮された2時間28分になる予定である。
となると、金沢市近辺から北のビジネス客は小松空港を利用するメリットが薄れ、今までドル箱だった羽田便の利用者が大幅に減ることが予想される。
小松空港の運営戦略を大幅に変えないと先行きが暗いなぁ。金沢と東京間の利用者に対して北陸新幹線に対抗できるのは、LCC(格安航空会社)しか残されていないのでは。