石川県航空プラザに展示してある対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)の斜め前方

対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)は、石川県航空プラザ(小松市)へ行けば、実機を見ることができる。

哨戒とは聞き慣れない言葉かもしれないが、敵の襲撃を警戒して、ヘリコプターなどの航空機や軍艦で見張りをすることである。
外観だけみると、哨戒機は、通常の輸送機とあまり変わらないように見えるが、ゆっくりしたスピードでの長時間飛行や速い速度の飛行が求められ、また対象を攻撃するための武装も求められている。日本など、海洋に面した国では、24時間体制で哨戒任務が行われている。
なお、対潜哨戒機とは、対潜水艦戦を重視して装備・設計された航空機のことである。

対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)
石川県航空プラザに展示してある対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)の側面 石川県航空プラザに展示してある対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)のコックピット 石川県航空プラザに展示してある対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)の内部

対潜哨戒ヘリコプターHSS-2B(ちどり)は、シコルスキー社製(米国)の大型対潜ヘリコプターで、全天候飛行能力を持ち、海中にいる潜水艦の捜索と攻撃を続けて行うことができる。
主回転翼(メインローター)は全関節式の自動折りたたみ式なので、容易に艦船への収納が可能であり、尾部も折りたたむことが可能である。
水陸両用であり着水もできるように、胴体は艇体構造になっている。

機体データ
  • 主回転翼直径:18.9m
  • 胴体全長:17.4m
  • 胴体全幅:4.9m
  • 全高:5.2m
  • 自重:6,010㎏
  • 最大離陸重量:9,635㎏
  • 乗員:4名+2名
  • 最大速度:261km/h
  • 実用上昇限度:3,444m
  • 航続距離:983km
  • エンジン:石川島播磨重工業 T58-IHI-10M2
  • ホバリング限界(IGE)高度:2,500m